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2004年 11月 19日
ここんとこ妙に忙しくって、閲覧とコメント程度しか出来てないですなー。ごめんなさーい。
って、誰に謝ってんだろうか。 みんな新札を手に入れました!とか騒いでいる昨今ですが、よくよく考えてみると、あと1年、いや数ヶ月もすれば、お札は全部新札に切り替わるわけでして、今、やっておくべきことはプレミアムが付くように旧札を手元に確保しておくってことではないでしょうか。 そんなわけで、今、手元には新渡戸の5000円札が、入りっぱなしです。わざわざ崩したくなくて、お金おろしちゃった。給料日前で口座の中、ほとんど入ってないのに。もちろん、夏目さんもいるよー。意外と見かけなくなってきたのは、むしろ旧諭吉札かも。これも確保確保っと。 でも、そういやお札のプレミアって、ピン札じゃないとほとんどないんだよね(苦笑)。そんなの今から見つけるのは銀行マンかお店やってるひとじゃないと無理かあ。むう。 ってな、よしなしごとを考えつつ、今日はようやと全部聞いた奇才ジャズメン菊地成孔の初のソロアルバムDEGUSTATION A JAZZです。 正直な話、このアルバムについては僕なんかよりも美味く文章をかけそうな人が、まわりにはたくさんいるんで、ヘタに書くと色んな突込みを受けそうなんで、音楽的な話は全然できないし、自分には語彙力もないんだけど、ちょっと思ったことがあったので。 菊地さんが今アルバムをつくるにあたって、いちばん影響を受けたのは音楽よりも、むしろ、スペインのフェラン・アドリエが作り出した料理のスタイル「ディギュスタシオン」だったというのは、有名な話。まったく素人で、レストランでワインを1本抜くのでさえ、躊躇するぼくでさえもその名前を知ってるし、一度は味わってみたいと思ってるディグスタシオン、言ってみれば、限りなく実験的な手法、素材で作られた料理の数々を、最小限の量でたくさん提供するシステム。フェラン・アドリエの店では、デザートまで含めて64皿でるという。しかも、どれもが既存の料理の概念をすっとばした味覚、嗅覚、触覚を提供してくれるという。日本にも似たコンセプトの店はできたっていうけど、やっぱりスペインのアドリエの店に行ってみたいなあ。 そんなわけで、このアルバムにも、さまざまな手法のジャズが41曲用意されている。全体のトーンはオーセンティックなジャズというよりも、かなり実験的。ブレイクビーツをポリリズムで使った曲がいくつか見られるのは、意識したところなんでしょうか。エレクトロニクスを使った曲も多いけど、鳴り方はやっぱりエレクトロニカじゃなくてジャズ。 うたモノが何曲か入ってるけど、それがどれも1コーラス程度しか入ってないのが、切ない。 ま、これは完全版が別アルバムのChansons extraites(de Degustation a Jazz)の方で聞けるのでいいのですが。特にカヒミカリイの色彩のサンバは、ステキなので長尺はうれしいですね。個人的には菊地さんが軽く歌ったコルコバドも全部聞いてみたかったけど、入ってない、残念。 ところで、菊地さんって、2 many dj'sはきいてるのかなあ。 菊地さんいわく、このアルバムは実はもうちょっと曲間を長くしてじっくりと味わってもらえるようにしたいと考えてたらしく、後にオーセンティック版というのを出しているのですが、この図らずも詰め詰めで作られた元々のバージョンは、その曲間のなさゆえに、ある意味、2 many dj'sのようなカットアップによるスピード感を感じさせてくれるのです。もちろん、2 many dj'sの根底にあるのはむしろ、ヒップホップの伝統であるlessonものであろうことは想像に難くないのですが、菊地さんのアルバムが図らずも偶発的に似通ってしまったのは、面白いなあと単純に思いました。 さらに言えば、須永辰緒氏のミックステープORGAN B. TAROも実は聞いたときの質感が似ています。須永氏のテープはもう2年くらい前ですけど。 単純にi podに2 many dj'sと菊地さんのアルバムを詰めて聞いてたら、こんな風に感じたって話でした。
by mats3003
| 2004-11-19 10:48
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